...疾(とっく)の前(さき)...
泉鏡花 「婦系図」
...讓は眼前(めさき)が暗むような気がして内へ逃げ込んだ...
田中貢太郎 「蟇の血」
...車掌は列車の後前(あとさき)へ濃霧信号を出してくれる...
モーリス・ルヴェル Maurice Level 田中早苗訳 「十時五十分の急行」
...二輌の車はから/\と玄関さきを出でたり...
徳富盧花 「燕尾服着初の記」
...街路の岬(みさき)のようにして立っている他より低い一軒の家があった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...それを神に祭って「后(きさき)の宮(みや)」と崇(あが)めてあること...
中里介山 「大菩薩峠」
...さきの爛酔の客のまわりだけを少々残して...
中里介山 「大菩薩峠」
...幅の広い黒襦子(くろじゅす)を結んださきがぱっと開いて胸いっぱいになっている...
夏目漱石 「三四郎」
...先(さき)へ行(ゆ)く梅子と縫子は傘(かさ)を広(ひろ)げた...
夏目漱石 「それから」
...「わたしの前生(さきしやう)はルンペンだつたのかしらん...
長谷川時雨 「あるとき」
...家も稼業もそつち除けに箸一本もたぬやうに成つたは一昨々年(さきをとゝし)...
樋口一葉 「十三夜」
...店頭(みせさき)には古ゲツトを掛けた床几の三ツも出してあツた...
三島霜川 「昔の女」
...まっさきにぱっと雪を叩(たた)きつけて飛びあがりました...
宮沢賢治 「烏の北斗七星」
...さきも熱心だったし叔母も望んでいた...
山本周五郎 「日本婦道記」
...夜は舳先(へさき)に見る月の清らなること昨日(きのふ)に異らず候(さふらふ)...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...伊那丸(いなまる)の留守(るす)に錠口(じょうぐち)のさきからだれも人を入れなかったところなので――...
吉川英治 「神州天馬侠」
...早くも切(き)ッ尖(さき)を低く泳がせて...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...いかにも遠くの旅さきの温泉場に來て居る靜かな心になつて...
若山牧水 「熊野奈智山」
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