...(この辺に宗山ッて按摩は居るかい...
泉鏡花 「歌行燈」
...「この辺を歩いていると...
江戸川乱歩 「五階の窓」
...この辺の注意がよく行われましたならば...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...この辺の昔のままの荒川沿いの景色がこうしたモダーンな道路をドライヴしながら見ると...
寺田寅彦 「異質触媒作用」
...この辺の町家か、百姓のせがれと覚しく、あんまり身分ありそうな子供でもないが、それでも無断で、人の屋敷へ入り込んで来た遠慮心から、済まないような目つきと、足どりで、こちらへ進んで来るのを主膳は認めたけれども、子供は気がつかないで、「有った、有った、あら、あの桜の木の下の木蓮の枝にひっかかってやがら」「ああ、有った、有った」そこで彼等は、遠慮心も、好奇心も打忘れて、バラバラと例の木蓮の枝のところまで走(は)せ寄ったが、そのうちの一人が、その瞬間に神尾の姿を見て、「あっ!」と言って舌をまいて踏みとどまったが、二人は気がつかないものだから、遮二無二(しゃにむに)、木蓮の枝にしがみついて、木の撓(たわ)むのも、枝の折れるのも頓着なく、凧を引っぱずしにかかるものだから、神尾主膳が、「コラッ」と強く言いました...
中里介山 「大菩薩峠」
...この辺は「馬のコヌカミ」という処だそうな...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...この辺はかなり緯度が高いからだ...
野村胡堂 「古城の真昼」
...「よしよし――お前はこの辺で時々見かける小僧じゃねえか...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...この辺へも遊びに来たものだった...
堀辰雄 「三つの挿話」
...この辺ではポンツクのことをボントクというのだと答えた...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...この辺の夜の景色など覚えていらっしゃるかしら...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...この辺まで! ブクブクブク助けてくれつ!より 馬鹿! (てれて調理場へ行く)志水 (笑ひながら四辺を見廻して...
三好十郎 「地熱」
...この辺からズーッとうんの口から野辺山へかけて...
三好十郎 「樹氷」
...この辺は旭(あさひ)町の遊廓が近いので...
森鴎外 「独身」
...おまけにこの辺では妻問いの季節になっても...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...『女装考(にょそうこう)』などを見ますと、女の被衣する風俗も元和(げんな)寛永をなごりとして、正保の頃に至っては、三都ともにその風(ふう)おとろえ、ことに江戸には見ることはきわめて稀としてありますが、地方の良家の子女の間には、まだその古風が残されていまして、今、土橋の上に立った女といわず、この辺では、女が夜行に被衣することは、さまで異(い)とする姿ではありません...
吉川英治 「江戸三国志」
...この辺にも本能寺のことが知れ渡ったか...
吉川英治 「新書太閤記」
...一昨日この辺も降ったらしく...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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