...故(ことさら)に彼等を脅(おびやか)すべく...
芥川龍之介 「素戔嗚尊」
...葉子は自分の立場をことさらあわれに描いてみたい衝動を感じた...
有島武郎 「或る女」
...ことさららしい感謝や...
伊藤野枝 「転機」
...去年の夏気に入らない婚約をされて以来ことさらにはげしくなった登志子のわがままが心配でたまらなかった...
伊藤野枝 「わがまま」
......
内村鑑三 「基督信徒のなぐさめ」
...殊更(ことさら)かるい会釈(えしゃく)で応(こた)えて...
海野十三 「鬼仏洞事件」
...ことさらここにことわるまでもあるまい...
海野十三 「爆薬の花籠」
...極東の美術は均斉ということは完成を表わすのみならず重複を表わすものとしてことさらに避けていた...
岡倉覚三 村岡博訳 「茶の本」
...「もう僕への用事はすんだのかね?」「そうだ」馬場はことさらに傍見(わきみ)をしながら...
太宰治 「ダス・ゲマイネ」
...私は別段ことさらに逢いたいと思ったわけでもなかったが...
橘外男 「ナリン殿下への回想」
...衣服を見ればことさらに風流をめかしているうちにも...
イワン・ツルゲーネフ Ivan Turgenev 二葉亭四迷訳 「あいびき」
...ことさらにそれを卑(いや)しきものに引当てて貶黜(へんちつ)を試みようとする...
中里介山 「大菩薩峠」
...しかしながら、もしもそれが全然うその歴史であるとしたならば、後世になって、すなわち西暦七一二年に、日本天皇史である『古事記』を書くにあたって、ことさらに、神武が人物として不明であったことや、その二人の子どもが、相続争いに、人倫を無視して殺しあったというような醜態を、その第一ページに書きたてる、そんな軽卒なことをするはずがないであろう...
蜷川新 「天皇」
...ことさらに政府の事務を多端にし...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...ことさらにいかめしく言ふて見た処は...
正岡子規 「病牀六尺」
...何もことさらの金と時間を費さずとも...
宮本百合子 「雨滴」
...自分に頼んで行ったのであるからとことさらこの女王を愛しておいでになった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...しきりにうなされている寝所の襖(ふすま)をことさら忍びやかにあけてにじり進むと...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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