...夜気にこそぐられたように...
泉鏡花 「浮舟」
...痛いほど全身が擽(こそぐ)り回されるような...
橘外男 「墓が呼んでいる」
...その拍子に女の体にしめた香水の香が省三の魂をこそぐるやうに匂ふた...
田中貢太郎 「水郷異聞」
...その拍子に女の体にしみた香水の香(かおり)が省三の魂をこそぐるように匂うた...
田中貢太郎 「水郷異聞」
...ねむくなったらじっとわたしの寝顔をながめてしんぼうしているがよいといいながら自分はすやすやとまどろんでしまいますので父もうつらうつらし出してついゆめごこちにさそい込まれておりましたらいつのまにやらめをさまして耳のあなへいきを吹き入れたりかんぜよりをこしらえて顔じゅうをこそぐったりしてむりにおこしてしまうのでござりました...
谷崎潤一郎 「蘆刈」
...舞踏靴(をどりぐつ)の踵(かゝと)で澤山(たんと)無感覺(むかんかく)な燈心草(とうしんぐさ)を擽(こそぐ)ったがよい...
シェークスピヤ William Shakespeare 坪内逍遙訳 「ロミオとヂュリエット」
...或(ある)ひは獻納豚(をさめぶた)の尻尾(しっぽ)の毛(け)で牧師(ぼくし)の鼻(はな)を擽(こそぐ)ると...
シェークスピヤ William Shakespeare 坪内逍遙訳 「ロミオとヂュリエット」
...いま咲くばかり薫をふくんでふくらんでる牡丹の蕾がこそぐるほどの蝶の羽風にさへほころびるやうに...
中勘助 「銀の匙」
...何かこそぐる物があれば...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...「だれだえ」「あたし」女の声は甘酢ッぱく金太の好奇心をこそぐります...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...あたかも遠方から撩(こそぐ)る真似をされたように...
二葉亭四迷 「浮雲」
...」と若い職員は擽(こそぐ)るやうにいふ...
三島霜川 「解剖室」
...こそぐッたい舌に舐めさせていた...
吉川英治 「かんかん虫は唄う」
...淫(みだ)らな声がてんめんと耳をこそぐって来る...
吉川英治 「銀河まつり」
...涙は耳の穴をもこそぐった...
吉川英治 「黒田如水」
...こそぐられていた...
吉川英治 「私本太平記」
...こそぐッたいよろこびと舌打ちしたいような困惑を感じた...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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