...硝子扉が平仮名のくの字なりになって閉っていた――と芝山は証言している...
海野十三 「地獄の使者」
...鈍いくの字型にひん曲って投出されていた...
大阪圭吉 「寒の夜晴れ」
...くの字に折曲った一棟の病舎が百五十坪程の患者の運動場を中に挟んで三方に建繞(たちめぐ)り...
大阪圭吉 「三狂人」
...くの字にねたまま...
壺井栄 「二十四の瞳」
...窓の片側に黒いくの字を画いていた...
寺田寅彦 「やもり物語」
...力んで顔をくの字なりに...
徳永直 「あまり者」
...くの字に曲げてる両足とだけに...
豊島与志雄 「幻の彼方」
...その左手の肱(ひじ)と腕とが(普通の関節の曲り方とは反対に)外側に向ってくの字に折れている...
中島敦 「環礁」
...への字烏、くの字烏である...
夏目漱石 「京に着ける夕」
...くの字の影を椽(えん)に伏せる...
夏目漱石 「虞美人草」
...からだをくの字型に曲げたり...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...くの字なりにべツたり坐ツて...
三島霜川 「平民の娘」
...くの字に身を沈めて...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...くの字型に曲った鉄張り銀象眼の煙管を取上げ...
夢野久作 「父杉山茂丸を語る」
...……私の直ぐ背後(うしろ)には青塗の巨大(おおき)な貨物自動車が向うむきに停車している……くの字形になった自転車と...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...茶店の娘が私の横にくの字になり...
横光利一 「欧洲紀行」
...隣室の女の足のくの字に揺れる白い綾を見た...
横光利一 「夜の靴」
...泣いてでもいるらしい町風の嫋女(たおやめ)がややくの字形(じなり)に坐って俯向(うつむ)いている...
吉川英治 「松のや露八」
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