...床をこすったりするお婆さん達のくすんだ姿を思い浮かべ...
石川欣一 「山を思う」
...くすんだ顏を上げて周圍を見る...
石川啄木 「菊池君」
...彼は窓のないくすんだその建物を物珍しそうにじろじろ眺め...
スティーヴンスン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「ジーキル博士とハイド氏の怪事件」
...東洋的な灰色のくすんだ縞がいつぱいに交錯してゐました...
太宰治 「陰火」
...眼の下の孤山は燻銀(いぶしぎん)のくすんだ線を見せていた...
田中貢太郎 「雷峯塔物語」
...くすんだ緑色の島々...
田中英光 「オリンポスの果実」
...漆喰の壁とくすんだドアの続く長い廊下を進んでいった...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...ふしだらの限りをつくすんだ...
豊島与志雄 「南さんの恋人」
...ぽつ/\と簇(むらが)つた村落(むら)の木立(こだち)の孰(いづ)れも悉(こと/″\)く赭(あか)いくすんだ葉(は)を以(もつ)て掩(おほ)はれて居(ゐ)る...
長塚節 「土」
...顔がくすんだオリーヴ色になり...
久生十蘭 「ノア」
...着物のくすんだ色目がしっとりと沈み...
久生十蘭 「ユモレスク」
...松の林が妙にくすんだような青さで黝(くろず)んでいた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...青くすんだ秋の空に...
平山千代子 「「みの」の死」
...或は地味なくすんだタッチで...
堀辰雄 「室生さんへの手紙」
...天井の低い大部屋、くすんだ外壁、照明は暗く、真鍮燭台(しんちゅうしょくだい)にろうそくが二本とわびしい...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部秘話」
...赭いろのくすんだ色をして...
水野葉舟 「北国の人」
...寒そうな、くすんだ朝だ、と思って見ていると、ずっとうしろの曲り角を、ひょっくりとS君がまがった...
水野葉舟 「帰途」
...いうにいわれない深い美しさで暗紅色のくすんだ釉薬を輝やかせる...
宮本百合子 「伊太利亜の古陶」
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