...その河童もぬらりと辷り抜けるが早いか一散に逃げ出してしまひました...
芥川龍之介 「河童」
...尤もこれは六十本目にテエブルの下へ転げ落ちるが早いか...
芥川龍之介 「河童」
...そして受話器を手に取るが早いか...
有島武郎 「或る女」
...首に捲くが早いか飛び出して来たのであつた...
石川啄木 「病院の窓」
...――帆村は一軒の果物屋の店にとびこむが早いか...
海野十三 「蠅男」
...すると辻々に立つてゐる監督がそれを発見(めつけ)るが早いか監督詰所に駆け込むで...
薄田泣菫 「茶話」
...停まるが早いか、くだんの靴磨き少年をはじめ、例の春画売り、絵葉書屋、煙草屋、両替屋、首飾屋、指輪屋、更紗(さらさ)屋、手相見、人相見のやからが翕然(きゅうぜん)と集合して来て、たちまち身動きが取れなくなる...
谷譲次 「踊る地平線」
...一口(ひとくち)に云うと、昨夜(ゆうべ)と同じような苦しみを、昨夜以上に受けて、寝るが早いか、すぐ飛び起きちまった...
夏目漱石 「坑夫」
...お前は馬鹿に眼が早いから」「手代や番頭にも...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...鼓村さんは、幾杯もコップの水を呑(の)んだが、それでも熱して、そら豆のゆでたのを盛った大どんぶりのからになったのに、これに水をくれといって、水が運ばれた来たのも知らずに弾いていたが、――そんなこというて、わしゃあ――と、言うが早いか、どんぶりの水を口にもってゆかずに、一、二分(ぶ)苅(ぶ)りの赤い熱頭(にえあたま)の上へ、こごんだまま、ザブッとぶっかけてしまった...
長谷川時雨 「朱絃舎浜子」
...鍵盤に指を触れるが早いか...
久生十蘭 「キャラコさん」
...大佐が退出するが早いか...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...ヴィラがすぐ部屋に戻るが早いか...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「謎の四つ指」
...鈍(にぶ)い爆発音が消えるが早いか駆けつけて...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「幽霊島」
...大女がそこにあらはれるが早いか...
宮原晃一郎 「虹猫の大女退治」
...お粂のからだのそばに膝を屈して前差の小刀を抜くが早いか...
吉川英治 「江戸三国志」
...馬に跳び乗るが早いか...
吉川英治 「三国志」
...摂津(せっつ)を席巻して還る織田勢が早いか...
吉川英治 「新書太閤記」
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