...かすかな吐息(といき)を洩しながら...
芥川龍之介 「開化の良人」
...盛んに羽虫(はむし)が飛びかわして往来の邪魔になるのをかすかに意識しながら...
有島武郎 「或る女」
...かすかに日の光を照りかえして赤ずんでいた...
有島武郎 「親子」
...頬のあたりへかすかにそれが触れるのだった...
犬田卯 「橋の上」
...その消えていく姿がかすかにわたしの眼にとまっただけであった...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...この容(さま)を微(かすか)に見開いた眼で恨めしそうに見ておりました...
田中貢太郎 「宇賀長者物語」
...かすかな衣ずれがする...
津村信夫 「月夜のあとさき」
...かすかにカチカチという音が聞えた...
アネッテ・フォン・ドロステ=ヒュルスホフ Annette von Droste=Hulshoff 番匠谷英一訳 「ユダヤ人のブナの木」
...危く壁掛に扶(たす)けて「ランスロット!」と幽(かすか)に叫ぶ...
夏目漱石 「薤露行」
...放つて置けば何を仕出かすかわからず...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...山寺の鐘がかすかに聞えてくる...
長谷川伸 「中山七里 二幕五場」
...畜生! 私は自分でも何をやらかすか分からんぞ...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...噂(うわさ)では地下通気口の格子から助けを求める声がかすかに聞こえると言う...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「見えざる力」
...かすかに眼蓋を開くと...
牧野信一 「ベツコウ蜂」
...かすかな息が髪(かみ)の毛(け)にふれるように思った...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...なにか鍵(かぎ)でも触れあつたやうなかすかな声がしました...
宮沢賢治 「烏の北斗七星」
...そのかすかな明りで見れば...
森鴎外 「山椒大夫」
...女たちの賑やかな声がかすかに聞えて来た...
山本周五郎 「青べか物語」
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