...あなたお一人位(ひとりくらい)のもので...
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
...気軽なら一番(ひとつ)威(おど)かしても見よう処、姉夫人は少し腰を屈(かが)めて、縁から差覗いた、眉の柔(やわらか)な笑顔を、綺麗に、小さく畳んだ手巾(ハンケチ)で半ば隠しながら、「お一人...
泉鏡花 「婦系図」
...亡くなつた先生お一人がおいとしいわね...
薄田泣菫 「茶話」
...「お一人で二人ずつ――妙な遊びがお好きなんですね」小肥(こぶと)りの仲居は笑った...
高見順 「いやな感じ」
...お一人で白い馬に乗って……毎日のように一週間ばかりの間...
橘外男 「墓が呼んでいる」
...それともお一人なのであろうか...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...いやあなたお一人だけが...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...まあ神様お一人と...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...そしてなお一人で...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...なお一人の共犯者(きょうかんしゃ)に対しては...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...私はお一人では心がかりだから十五円自分が出していて貰うつもりですが...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...奥様のお一人と思召すお心がおありになるからだと私へお話のあったことがございます...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...べつのお一人様は西寄りの築地のかげにまいっていられます...
室生犀星 「姫たちばな」
...いまは先生お一人で笑う番ね」「それは済んだことさ」「あたし先生の笑うのが見たいわ」「済んだことだと云ってるでしょう」彼の持っている盃から酒がこぼれた...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...御屋形さまお一人が私どもを庇護(ひご)されました...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...その折は、あなた様も、われら同様な山伏姿にお身なりを変えて、次の日、当麻(たいま)越えより高市(たけち)の方へ、ただお一人で、忍びやかに、お立ち出ででございましたが」「…………」「さいぜん、龍田の路傍で、ふとお見かけした折も、すぐ思い当りまいたが、居合せた若い学僧は、宮方不服の輩と見えましたゆえ、わざと、眼をそらせて、立ち去った次第でございまするが、何はともあれ、いつも御健勝の態(てい)で、宮方たるわれら末輩(まっぱい)まで、心強うぞんぜられます」「…………」「次いでは、五年前の秋、あの正中二年の騒ぎでは、あなた様にも、日野資朝卿(すけともきょう)と共に、鎌倉表へ曳かれてゆき、一時は、宮方同心の者みな、暗澹(あんたん)な思いにくれましたが、佐渡へ流され給うたは、資朝卿おひとりにて、あなた様には、解かれて、都へお返りなされてでござりまいた...
吉川英治 「私本太平記」
...宮方のお一人じゃろうが...
吉川英治 「私本太平記」
...お一人では」「なんの……不自由と考えたこともない...
吉川英治 「親鸞」
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