...朝晩お顔を見ていちゃ、またどんな不了簡(ふりょうけん)が起るまいものでもない、という遠慮と、それに肺病の出る身体(からだ)、若い内から僂麻質(リョウマチス)があったそうで...
泉鏡花 「婦系図」
...「もすこしめしあがれ」憲一はもう遠慮がなかった...
田中貢太郎 「藤の瓔珞」
...見送人は一そう遠くへ追いやられる...
谷譲次 「踊る地平線」
...そう遠くない所にいらっしゃるのですよ...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...此間はさう遠くはありません...
田山録弥 「玉野川の渓谷」
...葉子の家もそう遠くなかった...
徳田秋声 「仮装人物」
...金銀廟もそう遠くはありません...
豊島与志雄 「金の目銀の目」
...』(卵塔場の天女)『汽車はもう遠くの方で...
中島敦 「鏡花氏の文章」
...そして孫悟空(そんごくう)のいた時代がそう遠い昔とは感ぜられなかった...
中谷宇吉郎 「『西遊記』の夢」
...向うにも一人前として取り扱うのが気の毒だという遠慮がある...
夏目漱石 「思い出す事など」
...筆を執(と)る人が万年筆を解しなければ済まない時期が来るのはもう遠い事ではなかろうと思う...
夏目漱石 「余と万年筆」
...外科も驚いていますよ」「手代は?」「与之松という遠縁の者で...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...もう遠慮はありませんぜ」「馬鹿...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...もう遠くの方から無縁帽(カルトゥーズ)をとって...
ニコライ・ゴーゴリ 平井肇訳 「鼻」
...今夜に限ッてそう遠慮なさるの」「デモ貴嬢(あなた)お一人ッきりじゃア……なんだか……」「オヤマア貴君にも似合わない……アノ何時(いつ)か...
二葉亭四迷 「浮雲」
...」「御遠方へ?」「さう遠方ぢやありません――まあ三哩(マイル)ばかり...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...火の矢はとりでの深くやそう遠くまではとどいていない...
吉川英治 「私本太平記」
...ここからは、そう遠くもない、宿場の横の、山神堂(さんじんどう)があるあの高い石段の山へである...
吉川英治 「宮本武蔵」
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