...あれはおれの後釜(あとがま)にすわっただれか別な男だ...
ワシントン・アーヴィング Washington Irving 吉田甲子太郎訳 「リップ・ヴァン・ウィンクル」
...そして竹箆返(しっぺがえ)しに跡釜(あとがま)が出来たから小屋を立退けと逼(せま)った...
有島武郎 「カインの末裔」
...亡くなつた男がその後釜(あとがま)に据(すわ)つてゐたのを雄弁家がつい早飲込みにその男だと穿違(はきちが)へて了(しま)つたのだ...
薄田泣菫 「茶話」
...別にあとがまばらになったようにも見えないとこういう句意であってこれを俗語に訳してみると「……跡が格別まばらでもありませんでした」というくらいの意味であります...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...現在の東京はまだ震災のあとがまざ/\と残っていて...
高浜虚子 「丸の内」
...今度自分が後釜(あとがま)へ直ってみると...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...このごろ後釜(あとがま)に田舎から嫁が来ているという事情などもお銀はよく知っていた...
徳田秋声 「黴」
...マダムの後釜(あとがま)になって...
徳田秋声 「縮図」
...そろそろ後釜(あとがま)の売りつけ――いやここだて...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...「どうもむつかしくて」と言いながら見せられた画にも苦心のあとがまざまざと出ていた...
中谷宇吉郎 「壁画摸写」
...その後釜(あとがま)に直らうとしたが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...兵二郎の後釜(あとがま)はこの私でなきゃア――と言うんで...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...僕がやめれば他の誰かが後釜(あとがま)にすわって僕のやってきたことをやるだけのことで...
平林初之輔 「或る探訪記者の話」
...柳橋の三浦屋サ先日高尾が無理心中をしたその跡釜(あとがま)へ今日小紫を抱えたのサもっとも小紫は吉原の大文字に居たのだが昨日自由廃業したと...
正岡子規 「煩悶」
...九月四日〔巣鴨拘置所の顕治宛 目白より(封書)〕九月三日夜(土) 第四十八信嵐のあとがまだすっかり直らなくて...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...西村さんとしてはあとがまた厄介なもので...
森下雨村 「五階の窓」
...どんなに急ぎの旅を続けて来たのか頬のあたり眼のまわりに疲れのあとがまざまざしく刻みつけられている...
山本周五郎 「新潮記」
...だからそこには後代の護王神彫刻に見られるような誇張のあとがまるでない...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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