...「あすこにあるのは?」この逞(たくま)しい老人は古い書棚をふり返り...
芥川龍之介 「歯車」
...あすこに君によく似たクララが...
池谷信三郎 「橋」
...」と、かつて美術学校の学生時代に、そのお山へ抜参(ぬけまい)りをして、狼よりも旅費の不足で、したたか可恐(こわ)い思いをした小村さんは、聞怯(ききおじ)をして口を入れた……噛(か)むがごとく杯を銜(ふく)みながら、「あすこじゃあ、お狗様(いぬさま)と言わないと山番に叱られますよ...
泉鏡花 「唄立山心中一曲」
...去年の今頃は毎日のやうにあすこの垣根から声をかけてはよく立話をしましたつけね...
伊藤野枝 「私信」
...またあすこのあんころかい?」かう云はれてかの女が機嫌を直すこともあつた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...「みてごらん、ホラ、あすこから、へんなものが、とんでくるよ...
江戸川乱歩 「怪奇四十面相」
...またあすこをよく見物する便宜を与えられるような資格でいたのでもありませんでした...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...「あすこで泳ぐと面白いんですよ...
豊島与志雄 「月明」
...」「あすこは、つまらないでしょう...
豊島与志雄 「鳶と柿と鶏」
...「あすこへ行くといろんなものをくれるだろう」「ううん...
夏目漱石 「明暗」
...あすこら辺(へん)のちよつと高(たか)みに...
南部修太郎 「夢」
...あすこでの生活は非常にすばらしかった...
アルジャナン・ブラックウッド 森郁夫訳 「秘密礼拜式」
...あすこにおしやもじが落ちてゐる...
宮原晃一郎 「夢の国」
...あすこへ行って、内側が紅で外が黄色っぽいバラを買って来て、三輪ばかりテーブルの上にさしています...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...白い布の尾をふき流して居りますそうですが」暫く立って見ていたら「あすこへバク弾を落したよ」と...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...あすこの雑多性、それの時代的歪(ゆがみ)など...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...あすこへついた」「そこのをふみ消せ...
吉川英治 「神州天馬侠」
...およしなさいよ」「虎さんじゃネ――なにしろ、可哀そうだと、いってくれる者はありますまい」「ひどい悪者(わるもの)で通っているから――こんな時には」「じゃ、長屋の衆に、もう少しずつ泣いて貰って、棺桶(かんおけ)と線香代……」「お寺は?」「箕輪(みのわ)の浄閑寺(じょうかんじ)、あすこの、投込みへ、無料(ただ)で頼むよりしようがないでしょう」「浄閑寺の投込みは、廓(くるわ)の女郎衆で、引取(ひきと)り人(にん)のない者だけを埋葬する所...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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