...変な遊びに熱中しているあさましい人間が町にあふれていた...
海野十三 「火星兵団」
...からだじゅうの血の気が失せるほどあさましいことに思わないではいられなかった...
江戸川乱歩 「黒蜥蜴」
...あさましい...
太宰治 「葉桜と魔笛」
...嘘とわかっているだけに、聞いているほうが、情ないやら、あさましいやら、いじらしいやら、涙が出て来て困りました...
太宰治 「火の鳥」
...あたしがあの、ほとんど日本国中が空襲を受けているまっさいちゅうに、あなたたちのとめるのも振り切って、睦子を連れてまるで乞食(こじき)みたいな半狂乱の恰好(かっこう)で青森行きの汽車に乗り、途中何度も何度も空襲に遭(あ)って、いろいろな駅でおろされて野宿し、しまいには食べるものが無くなって、睦子と二人で抱き合って泣いていたら、或る女学生がおにぎりと、きざみ昆布(こんぶ)と、それから固パンをくれて、睦子はうれしさのあまり逆上したのか、そのおにぎりを女学生に向って怒って投げつけたりなどして、まあ、あさましい、みじめな乞食の親子になりさがり、それでもこの東北のはての生れた家へ帰りたくてならなかったのは、いま考えてみると、たしかにあたしは死ぬる前にいまいちどあたしの美しい母に逢いたい一念からだったのでした...
太宰治 「冬の花火」
...お前を憎んで殺さずにゐない私の得手勝手はあさましい...
種田山頭火 「其中日記」
...おめおめと故人(とも)の前にあさましい姿をさらせようか...
中島敦 「山月記」
...彼女のあさましい変容なのだと思うべきである...
久生十蘭 「海豹島」
...あさましいというよりは...
久生十蘭 「キャラコさん」
...こうもあろうかというようなあさましい風景であった...
久生十蘭 「藤九郎の島」
...なんとなくあさましいやうな...
水野仙子 「冬を迎へようとして」
...『こんなあさましいことを言うあなたなら...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...決して勝者のためにあさましい死や生を強いられないようにせよ」と説いたところ...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...(b)堪え難い苦痛とあさましい死とは...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...あさましいものがまたとあろうか...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...誰が見ても眼をそむけたくなるあさましい恰好である...
山本周五郎 「柳橋物語」
...あさましいとすら自己を観照(かんしょう)されだしていたのだった...
吉川英治 「私本太平記」
...この餓鬼(がき)六道(どう)のあさましい住家(すみか)から...
吉川英治 「私本太平記」
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